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プロポーズに成功し、本人同士の結婚の意思が固まったら、まずはお互いの両親に挨拶に行きます。
そこから始まる様々な儀式。
今回は特に質問のあった「結納金のお返しは誰にするのか?」を中心に説明していきますネ。
⃣結納金のお返しは、誰に誰がするの?
結婚がきまったら男性側から結納金が送られますが、結納金のお返しは一体誰にお渡ししたらよいのでしょうか?
結納金のお返しは『新婦の家が新郎の家』に対してお渡しします。
結納とは結婚が決まった男女の両家の間で正式に婚約を整える儀式を言います。
まずここをおさえておくと、後の説明がわかりやすいと思います。家と家で行うもので、彼と彼女の個人対個人ではないことだと覚えておいてください。
結納は、伝統にのっとった儀式ですから、正式に行うにせよ、略式で行うにせよ、恥をかかないよう誤解や間違いは避けたいですね。
さて、本題である、結納金のお返しは誰にするのか、ということについては、上記のとおりです。では、そもそも結納金とは何?というところから始めてまいりましょう。
⃣結納金って何?
結納金とは、本来新郎側が家に新婦を迎え入れるための支度金として結納品と共に新婦側へ贈られるものです。
結納金は結納品の中に含まれて関東と関西では、内容が異なります。
以下に正式な結納で用意すべきものを関東と関西に分けて説明します。
<関東>
目録 | |
長熨斗(ながのし) | あわびのし、不老長寿を願う |
金包(きんぽう) | 結納金 |
勝男武士(かつおぶし) | 鰹節、武運長久の縁起物、関西は食事代 |
寿留女(するめ) | するめ、噛めば噛むほど味が出るので夫婦円満 |
子生婦(こんぶ) | こんぶ、子孫繁栄 |
友志良賀(ともしらが) | 白い麻糸の束、長寿と夫婦円満 |
末広(すえひろ) | 色無地の扇子、幸せが末永く続くように |
家内喜多留(やなぎたる) | かつては酒樽や一升瓶、現在では結納金の1割程度の現金、酌み交わして両家良縁 |
<関西>
目録 | |
熨斗(のし) | あわびのし、不老長寿を願う |
小袖料 | 結納金 |
松魚料(まつうおりょう) | 食事代 |
寿留女(するめ) | するめ、噛めば噛むほど味が出るので夫婦円満 |
子生婦(こんぶ) | こんぶ、子孫繁栄 |
末広(すえひろ) | 色無地の扇子、幸せが末永く続くように |
柳樽料(やなぎたるりょう) | かつては酒樽や一升瓶、現在では結納金の1割程度の現金、酌み交わして両家良縁 |
関西では目録以外で9品にするしきたりなので、上記のものと下記のものを組み合わせて9品とします。
肴料(さかなりょう) | 食事代としての現金 |
酒料(さけりょう) | 酒代としての現金 |
結美和(ゆびわ) | 婚約指輪のこと |
高砂(たかさご) | 尉(じょう、おじさん)と姥(うば、おばあさん)の人形、共に白髪になるまで夫婦円満 |
角樽(つのだる) | お酒、組み交わして両家良縁 |
関東と関西では、このように内容が異なるので、新郎新婦の出身が違う場合、どのようにするか話し合ってください。
このように、結納金は結納品一式の一つなのです。
⃣どのように渡すの?
結納といっても、正式と略式があります。
正式結納と略式結納ではその方法が異なります。
正式結納は間に仲人を立て、新郎側から結納品一式と結納金を仲人が受け取り新婦側へ届けます。
略式結納の場合、ホテルや料亭などに両家が一同に会し、顔合わせと共に結納の儀式を行います。
略式でも仲人を立てた場合は仲人を介して渡され、立てない場合は直接新郎側から結納品一式と結納金が新婦側に手渡されます。
結納金のお返しも決まっているの?
結納金のお返しは、結納品や結納金に対するお礼として、新婦の家から新郎の家へ贈られる品やお金をいいます。
結婚が決まった男女間のやり取りではなく、両家の間の儀式なので、本来は新郎側の家へお渡しすることになります。
関東では両家間の受け渡しが重視され、品物の他に結納金の半額程度の現金を返します。
関西ではもともと結納返しの習慣が希薄なため、まったくないか1割程度のお返しをするのが慣例とされています。
正式な結納の場合仲人が新郎側から一任されて、結納品一式と共に結納金を新婦側へ届けました。
仲人は新婦側からおもてなしを受けたのち、受書と結納返しを預かり新郎側へ届けます。
関東では『結納は交わす」ものとされ、お返しは当たり前とされ、結納金の半返しが基本とされています。
関西では「結納を収める」と言われ、格上の男性の家よりもお返しは派手にならないよう「なし」もしくは「結納金の一割程度」とされています。
以下に関東と関西の結納返しを分けて説明します。
<関東の結納返し>
- 目録
- 長熨斗(ながのし)
- 御袴料(おはかまりょう)・・・結納金のお返しの半額程度の現金
- 勝男武士(かつおぶし)
- 寿留女(するめ)
- 子生婦(こんぶ)
- 友志良賀(ともしらが)
- 末広(すえひろ)
- 家内喜多留(やなぎたる)
<関西の結納返し>
- 目録
- 熨斗(のし)
- 御袴料(おはかまりょう)・・・結納金のお返しの1割程度の現金
- 末広(すえひろ)
- 肴料(さかなりょう)・・・食事代としての現金
- 酒料(さけりょう)・・・酒代としての現金
新婦側から結納の受書と共に結納返しを預かった仲人は、新郎側に届けます。
仲人は再び新郎側からの受書を預かり、新婦側へ届けにいき、正式な結納の儀式は終了です。
先に書いたように略式の場合は料亭やホテルのレストランなどで一度に執り行われるため仲人の行き来はありません。結納品を渡すこととだけでなく、返礼品を渡すのも一度にやってしまう場合もあります。
仲人へのお礼も忘れないで!
結納当日、また結婚式当日は、正式結納であってもなくても、仲人の役割や気配りは相当なものとなります。
仲人への謝礼である「ご祝儀」「お車代」「酒肴料」「折詰」「手土産」など、
相場やお渡しする場面などをきちんと踏まえて失礼のないようにお渡ししましょう。
⃣結納の現代事情
かつては女性が生家を離れ、嫁ぎ先の家に入るための婚礼家具や衣装その他もろもろの支度を整えるための資金として男性の家から女性の家へと支払われていたのが結納金です。
新郎側へ向けた結納返しも家と家のつながりや絆を交わすという、家同士のつながりを深める意味で大事な儀式の一環でした。
しかし昨今は「お金がかかる」「準備に時間がかかる」「仲人になってくれる人がいない」「結納品の置き場所に困る」などの理由から「両家顔合わせの食事会」のみで済ませることも多いようです。
結納金やお返しは用意せず、婚約指輪や腕時計などの婚約記念品を交換しあったりするだけのスタイルも普通になってきています。
幸せ婚活コンサルKYOKOの場合、緊張しい、の性格なので(意外ですか?)、なるべくそうした機会は減らしたかったため、仲人さんには結婚式の時だけお願いし、両家の話し合いにより、結納はしませんでした。(余談ですが、私、結婚式では緊張のあまりずっとガタガタ震えていて、ブーケも持てず、三々九度の酒を飲んでやっと震えが止まった覚えがあります。)
地方の友人たちは、晴れ着を着て、結納をやっていましたよ。
結納はあくまでも家と家との間にとり行われる儀式です。
本人同士の記念品の交換も簡単ではありますが、まずは当人同士、そして家族を含めて結納をどうするかの話し合いが大切ですね。
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